お寺でほっこり

「永代祠堂(しどう)法要」のハガキが来ました。
隣町の聞いたことのないお寺から
しかも30年ほど前に亡くなっている義理祖父の宛名で。
うん?ナニコレ?となり、電話で問い合わせてみると
亡き祖父が代々のご先祖さまの法要を頼んでいるとのこと。
檀家は地元にあって、そんな話を今まで一度も聞いたことがありませんでしたし、
恥ずかしながら、祠堂(しどう)という漢字がロクに読めないくらいでしたので
つれあいは行かなくていいと言って取り合いませんでした。
でも写真でしか知らない祖父ですが、
祖母から名士だった、立派な人だったとずっと聞かされていたので
やはりこれは意を汲んで行くべきでしょう!と行って参りました。
金基山 貞照院(ていしょういん) という風情ある素敵なお寺でした。
はじめてなので要領を得ず、お堂の隅で正座して様子見していると、
あなたこっちにいらっしゃいと手招きしてくれるお年寄りの女性が^^
こんにちはと挨拶して、隣に座らせてもらいました。
なんと御年92歳!!旦那さま、息子さんお嫁さんを亡くしましたが、
いまでも家事をしてお孫さんの世話をしているそうです。
は~、お若いですね^^とお話していると
お坊さまからお茶の用意ができましたと「離れ」の案内がありました。
立ち上がるとき、あら杖を忘れてしまったと、そのお年寄りがおっしゃるので
よかったらつかまってくださいと、腕を差し出すと、
いいの?ありがとうねと一層の笑顔で私の手をギュッと握って立ち上がりました。
腕を貸すつもりだったので、ちょっとびっくり。(*^_^*)
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手を握ったまま離れまでの長い廊下を二人でゆっくり歩きました。
ぎゅっと握られた手が温かく、何だか義理母と父が思い出されて、
じーんと涙目になってしまいました。
参加者は全員で6名。
お坊さんのお話とお茶とお菓子を楽しみ、
法要を終え、食事をいただきました。
皆さん私より年上の方で、すべてがゆっくりした時間に包まれました。
帰り際に「それではまた来年会いましょう」と皆さんに声をかけられ
「ではまた来年」とニッコリ笑って帰途につきました。
ほっこりできました。
充電バッチリ。
この機会をくれた祖父に感謝です^^
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ビンテージターコイズ *スリーピングビューティ/1960年ズニ

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